生活保護、独居の方の孤独死
2021/03/15
終活で大切なのは亡くなった後です
誰かが最後は
一年ほど前の話です。知り合いから生活保護の独居の男性が亡くなった、お葬儀をして欲しいと依頼が有りました。夜中の2時の事です。詳しい事は解りませんが取り合えず病院から搬送して会館に安置しました。
翌日故人様が自らの意思で生活保護は打ち切られて居ました。病気で生活保護を受けていたのですが、予てから申し訳ないと言っていたそうです。
体が動くように成ってアルバイトを始めていたそうですが、生活保護を自ら辞退した事は知人他誰も知りませんでした。生活は厳しかったと想像されます。所持金も預金も僅かな金額でした、病院代は勿論の事、葬儀代金はとても足りません。
たまたまですが、入院の際に東京の妹(少し訳アリです)さんが保証人をしている事を病院から聞いて連絡を取りました。すぐに駆け付けてくださって病院の支払いは済ませて頂きました。併せてお葬儀代(直葬)も妹さんが支払って頂きました。
事情はそれぞれです、故人様は腹違いの兄に成ります。ほとんど一緒に暮らしたことは無く千葉にもう一人腹違いの弟さんが居るそうです。兄弟と言えども生活はそれぞれですし、会う事もほとんど無かったそうです。
もうひとつ、妹さんが借家の保証人に成っていました、当然遺品整理をして明け渡さなければ成りません。
よくある事ですが、独居と言えども荷物もそれぞれです、全く何もない家も有れば今回の故人様の様に学生時代の物も大切にして居られる方も居ます。和讃の会でずっと言っている事ですが、終活は全てオーダーメイド成るというのは、それだけで費用は数万から十数万変わって来ます。
若し故人様が生活保護を受けていたなら、葬儀代、医療費の負担は少なくともこの妹さんが被る事は無かったと思います。住まいも公営住宅でした。こういった案件は比較的多く有ります。唯、妹さんと言うより甥っ子、姪っ子が多いです(これは個人的な経験値です)顔も覚えていないおじさん、おばさんの葬儀をすることに成っても実際、狐に化かされたようなもんです。それで引き取りがない場合、行路死亡人として、神戸市の場合、亡くなった場所の区長が葬儀をします。遺骨は5年間保管された後に鵯越の安らぎの里に合祀されます。
生活保護の方が良いと言う言い方はよくないのかも知れません。しかし高齢者が増え、しかも真面目に25年間国民年金をかけてた方が損をするのが現実です。生活保護より貰える年金ははるかに低くなります。尚且つ医療費、住居に関しては実費です。そういった高齢者が確実に増えて居ます。行政も太刀打ち出来ないのが本音です。今までは何とか収まって居ましたが、確実に数は増えて居ます。世間はコロナ騒動が収まる事は有りません。毎日テレビで逆に、煽っているのではないかと思うほどその話題ばかりです。そのなかで確実に相談件数は増えて居ます。
コロナ対策も大事です、しかし高齢者問題はもう何年も前から悪くなるばかりで、なんら対策も、ウイルスも無いのが現実です。