後見人はこれから
2021/03/20
後見人、萬相談承ります
後見人のお仕事
後見人として、施設から病院に行くのに同行しました。介護タクシーの手配、病院との打ち合わせ。支払いまで任意後見人と言えどもやらなければ成りません。当然本人の意思の元支払いもします。任意後見人の仕事です。
世間では未だ成年後見人と任意後見人が区別はされて居ません。と言うか任意後見人に関してはほとんど知られていません。後見人イコール成年後見と言う認識が根強いです。我々はそのため後見契約を結ぶ時、事務委任契約を結びます、字のごとく事務委任契約です。本人の意思の元本人に成り代わって動きます。委任契約です、例えば携帯を変えたい本人に代わって動きますがこれがなかなか大変です。公正証書を持って行っても意味を理解してもらえません。店舗に依ればその担当の判断で、この契約は出来ませんとはっきりとおっしゃる。私も説明するのが面倒なので理解する店舗を探します。理解していただければ当然、次もお願いします。後見人としての役目は任意も成年も同じなんですがね。身上看護と財産管理、本人に意思が有るかどうかだけです。
先日は病院に同行しました、紹介状を持って医師との打ち合わせが有ります。これも後見人の仕事です、状態を考えて、今後の生活をどうするのか、これはケアマネとの打ち合わせに成ります。場合によれば施設を提案したりします、それも後見人の仕事です。身上看護(監護では無く任意後見の場合看護と言う方が正しいと思います)の一環です。ショートステイからロングへそして特養へ。特養とそこに来る訪問看護のお医者さんと被後見人の関係も考える必要が有ります。場合に依れば必要な内科の医院を探したりします。あくまでも施設と打ち合わせをしながらですが。
本日は病院に緊急入院の可能性が有ると呼び出しが有りました、介護タクシーを段取りして施設へ。荷物を預かり病院へ、ところが何かの手違いで病院は休みです。仕方なく近くのクリニックへ。時節柄、発熱して咳が有ります。場合に依れば診断拒否も在りえます、幸い簡単な問診はして頂けましたが、様態が落ち着くと施設に帰りました。
帰ってその施設のケアマネと打ち合わせです、なぜ休日診療が出来ないのに出来るとなったのか、状態によれば緊急搬送の必要が有ったのではないか。今後どうするかその辺の打ち合わせはとても大切な事に成ります。状態を見て月曜日に掛かり付け医に連れていく事に成りました。
後見人、することはいくらでも有ります、なぜか財産管理ばかりが言われます、後見人が居れば全て安心と思って居られる方も居ます。大切なのは財産管理もですが身上看護の方がもっと大切です。相続や遺言の事も大切ですが、本人に取って一番大切な事は生きているうちの病気や入院、手術、施設の入居手続きです。後見契約は本人が死ねば契約は終わります。後の事は後見人の仕事では有りません。
和讃の会の後見人の仕事、ざっと書いてみました。万が一の時は死後事務も有ります。それらを全てクリアにしてこその後見人です。何度も言います、老後不安で私にも後見人をと考えて居られるならあなたには任意後見人しか有りません。
では良い後見人と悪い後見人の見分け方は?簡単です、相手が弁護士でも司法書士でも、一般社団法人でも、NPOでも同じです。「後見人の相談をしたい、ただしお金が無いから分割で」と言って見てください。万が一、あなたが意識が無くなって任意後見監督人がついて後見が開始された後、あなたがどうなるかはその時の態度で解ると思います。