身許保証 本当に必要な事は
2024/07/15
終活に於ける保証人の役目
債務保証だけでは無い
昨今、高齢者に対して、身元保証をしますと言う、NPO、一般社団法人は増えて来ています。それは時代が必要としているからだと考えます。介護の現場では、どうしても限界が有ります、特に金銭管理、急な入院と成った場合、ケアマネやヘルパーさんで出来る事には限界が有ります。
今まではケアマネが保証人に成って入院とか比較的多く有った様な気がしますが、やはりそれは業務外に成ってしまいます。
そこで業務としての身元保証の業者が多数出て来ていますが、それがすそ野が広がらないには何故でしょうか。
高額で有る事、赤の他人が身元保証をする訳です、それぞれの業者で値段は違いますが、かなり高額に成ります。この前大分で見た見積は、夫婦で300万円超えて居ました。日本総研のデーターだったと思いますが、全国平均145万円だそうです。
殆どの場合、問題は施設入居、入院の身元保証かと考えます、それに数百万の保証費はさすがに手が出ないのではないでしょうか。
昨年末か、年初か忘れましたが、岸田首相が、高齢者の身元保証について触れました。そして今年の6月、高齢者等終身サポート事業者ガイドラインが発表されました。
残念ながら問題提起はされて居ますが、結論は有りません。2年前総省の身元保証業者の実態調査のおり、届け出制、認可制度を提案しましたが、「優秀な事業者を認定する仕組みの創設等について検討する。」となって居ます。
全40ページ、「望ましいと検討する」のオンパレードです。
身許保証、今一番困って居るのは介護の現場では無いでしょうか。施設に入った方が良い、しかし身元保証人がいない事で、話が進まない、介護度に依りますが取り合えず毎日ヘルパーさんは入れる事は出来る、しかし、自宅の場合、夜間は一人に成るのは仕方有りません。
先日も会員様で、たまたま本人の了解を得て家の鍵を預かってましたが、朝ヘルパーさんが家に行っても開けてもらえない、電話も出ない、そこで当会に電話が有り、駆けつけたところ転倒して動けなくなって居ました。緊急搬送で事なきを得ましたが、今後自宅の生活は厳しいと考えます。預貯金と年金額から特養しか無理な気がします。
早急に対応したいと考えて居ます。
緊急入院、救急車で搬送された場合、殆どの病院(受け入れてくれるのは公的施設若しくは大型病院)は受け入れてくれます。それでも手術が必要と成って身元保証、身元引受を求められる事は有ると思います。
これも最近の案件ですが、緊急搬送でケアマネが入院の書類(身元保証)を書いていました、しかし、手術をしなければ成らないと成って手術の同意と成った時、ケアマネさんがさすがに躊躇したそうです。
そこの公立病院の地域連携室と和讃の会が繋がってましたので、連絡を頂き本人、医師、ケアマネ、地域連携室立ち合いのもと身元保証契約、無事に手術は終わりました。
この方も自宅は厳しいと医師が判断して居ます、取り合えず老健に明日、転入します。その後の事はこの方は現在支援2なので、区変を掛けて受け入れ先まで探すつもりです。
身元保証人、求められる事は多岐に渡ります、単に預り金で保証人に成って債務保証だけでは有りません。むしろ高齢者支援に於ける保証人にとって債務保証より大切な事が保証人には求められます。
かっこつけるかもですが、身元保証事業者(政府の言う高齢者等終身サポート事業者)に求められるのは規約を交わした身内の覚悟です、後見人は被後見人が亡くなれば後見契約は終わります。その後の事(死後事務)は身元保証人がやらなければ成りません。お葬儀も遺品整理も納骨も。
身元保証人に求められるのは債務保証だけでは無いのです。