宗教とお葬儀

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宗教とお葬儀

2017/07/24

今の日本において、執り行われるお葬儀は7割方から8割方は仏教で行われています。最近でこそお別れ会が増えては来ましたが、いまだ圧倒的に宗教者を呼んで、お葬儀を行うのが大半です。

お葬儀にお寺様を呼べば、お布施、神式なら御祭祀料、キリスト教なら御礼と言うようなかたちで、費用は発生します。

お布施での事ですが、お葬儀のお布施の場合、枕経、通夜、本葬、初七日迄含める場合と、お寺様によれば細かく値段を細分化しておられるお寺様も有ります。

これが難しくて、正しい正しくないの、判断は我々には出来ません。

当家と、お寺様の関係も有りますし、例えば檀家総代を務めたとなれば、お布施もかからない、院号も付いてくる場合も有ります。

又全く逆の場合も有ります。昔、檀家総代を務め、お寺様の為にと故人様が得意だったパソコンで檀家をきれいに事細かく分類わけし管理されておられました。その方のお布施は戒名(厳密にはその方は法名でした)込の100万円でした。

高いか、安いかは個人差が有ると思います。私は高いと思いました。

お葬儀に仏教は付き物です。宗教者は付き物です。でも最近、宗教者を呼ばない、呼べないお葬儀が増えて来ているのは、私は宗教者に問題が有ると思います。

今携わっている御当家、お父様の代から羽振りが良く、又息子さんの代でもホテルを経営したりして、そのお付き合いでお寺様にもたいそう寄進されたそうです。

今は、体を壊し、ガンを患い闘病中と言う事も有り、神戸で静かに暮らされて居ます。

その息子様の依頼で、滋賀県に有るお墓を整備しておきたい、また生前に戒名も頂いているので、調べて、霊標に彫って置きたいとの事でした。早速調査に入って意外な答えが返って来ました。

檀那寺の住職いわく、15年前に正式には戒名は与えていない、与えたのは2字だけで正式に戒名を作るのには後70万円掛かる、後葬儀もよそでするのなら認めない。墓地の納骨も認めないと言う事でした。

墓地は村墓地で、栗東市の物です、寺墓地では有りません。

「ご住職、今おっしゃてる意味がわかりますか?」失礼ですがそう聞きましたが、ガンとして認めないとの事でした。

この御当家の事情を、我が家に当てはめれば、お布施、葬儀のお布施を合わせて、納骨までしたら、100万円は下らないでしょう、我が家では無理です。若し、この事が生前にわかったなら、私は家の者に言うでしょう

「絶対に、お寺は呼ぶな!」と。

葬儀に携わっていて、無宗教の御式が増えて来ているのは仕方が無い事なのかも知れません。でもよくよく聞けば我が家は、○○宗、家に仏壇は有ると言います。それでもお寺様を呼ばない、呼べない葬儀が増えて来ています。

利他的なものの考えをする日本人です、お父ちゃんが、お母ちゃんが、成仏出来てないのや無いか、そう思って苦しまなければ良いと思うのですが。

けっきょく先ほどの御当家は、神戸で新しい檀那寺を見つけ、事情を話して3年後の御受戒を受ける条件で戒名を頂きました。地域性も有るのでしょう、これが正しいとは一概に言えません。

只、日本の葬儀では宗教者は未だ絶大な力を持っています。身内を亡くし悲嘆に苦しむ時、一番頼りになるのは宗教者のはずです。日本人の利他的ものの考えにつけ込み、故人のあの世での立場を担保に取るような葬儀式に、最近特に違和感を感じます。

お布施が高ければ良いところに行けるのでしょうか、戒名が高ければ良いのでしょうか、結局あの世で立場が一緒ならこの世で払うお布施の差は、一体何なんでしょうか。

供養とは、思い続ける事、忘れない事それ以外無いと考えます。

貴方の宗教とお葬儀の関係、一度考えてみては如何でしょうか。

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