生前葬という新しい葬儀の提案を

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生前葬という新しい葬儀の提案を

2015/11/18

先日、任意後見契約のお話にお伺いしました。その方はご主人を癌で二年ほど前に亡くされて身内、お友達もいらっしゃいますが万が一の時に迷惑を掛けたくないとの事で和讃と生前事務委任契約、任意後見契約、死後事務委任契約を結びます。年内には公正証書を作成するところまで行けると思います。

その時にお伺いしたのですが、予てより葬儀の有り方に疑問を持っていたご主人の意向により生前葬を開こうとなったそうです。

只、方法もどうして良いか解らずホテルの一室を貸切、親しい方、お身内に声を掛けご主人の好きな音楽を聴く会として催したそうです。会はたいそう盛り上がったそうです。

一部お友達は、ご主人の病気の事は知りません。会には欠席したそうですが後に成って知っていたなら必ず参加したのにと言われたそうです。

「和讃でも生前葬をやってみれば?儲かるんじゃない?」と言われました。

私は笑って誤魔化しましたが、葬儀屋として考えればまず無理でしょう。何故なら場所は、生前葬、葬儀会館では出来ません。ホテルに成ると思います。祭壇も棺も当然霊柩車も要りません、場所もスタッフも料理もホテルが提供します。

只、葬儀屋さんには商売としては無理でもNPOとしては有りかなと思います。ホテルとのタイアップだけでよいのですから。タイトルはそんなに難しくはないでしょう、お別れ会とか、生前葬と言う言葉は避けた方が良いと思います、「山田太郎音楽会」でも「山田太郎人生を語る会」でも良いと思います。訳が解らず来た方には私達スタッフがそれとなく趣旨を伝えます(これが一番大変かも知れません)後、遺影風の写真はそれとなく飾っておきます。それだけでは無く若いころからの写真を並べて居ればそれも会話を弾ませるでしょう。

供養品に代わるものは、別にお茶や手ぬぐいだけで無く本人が大切にしていた物を本人から形見分けと言うのも有りかもしれません。

本人の口から生きているうちに皆様に感謝の言葉を述べられる、そして本当の葬儀は家族だけで送られる、それが本当の家族葬なんでしょう、後でするお別れ会を先にするそれだけの事なのですが、葬儀一つの形としてご提案できることは有ると考えます。

来年の早い時期に、和讃の会では生前葬の形を提案できればと思います。それだけでは無く生きてる間の不安を出来るだけ取り除く事を考えて行きたいと思います。

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