コロナ騒動 お葬儀の形を変えました。
2020/08/15
本当の家族葬
お葬儀の簡略化
一向に収束の気配が無いコロナウイルス騒動、私たちの予想よりかなり早く、状況が進んでいます。お葬儀屋さんに受難の時代が来る。本当は既に受難の時代は始まっているのですが、今回はコロナ騒動が逸れに拍車を掛けました。飲食や、旅行産業に比べてあまり話題に成りませんが、お葬儀屋さんも倒産が始まって居るようです。実際に何社か具体的な名前が挙がって居ます。私もその中で1社、調べてみましたが特に債務が有る訳で無く、倒産と言うよりこの先に未来を感じず、売りに出しているという感じです。かなり高値に成って居ますが、これから年末に掛けて買い手市場に成った時、早い者勝ちでその時に値崩れは起こるのでしょう。
何故、この業界が不況に成ったのでしょうか。死亡者数は年間緩やかに増えて居ます。仕事は確実に増えて居るのに、そして同業者が増えては居ないのに、この業界は非常に苦しくなって居ます。原因はお葬儀の値段が、根拠も無く高止まりして推移していたのが、ネット社会の参入により大幅に値段が下がりました。みんれびや、ユニクエストが参入してきた当時、全く業界は油断して居ました。歴史や、老舗で有る事に胡坐をかいて、ネット社会を馬鹿にしてチラシに頼って居たのはわずか10年位前の事です。併せて家族葬と言う言葉に飛びつきました。家族葬、限られたお身内さんで送る事は元来 密葬と言う言葉を使って居ました。
その密葬を家族葬と呼び、家族葬だから安いと謳ったのは葬儀屋さんです。この言葉は今や当たり前の様に使われますが、その事により業界の収入源で有る供養品、会席料理が減っていきました。家族葬が定着したころ次に出された形が直葬です。これも今では当たり前の様に使われています。只言葉を変えて、火葬式とかお別れ葬とか言いますが、昔で言う霊安出しです、故人様を火葬するだけですから葬儀とは呼べないと思いますがこれも今では定着しました。こうして単価を下げた事により体力が落ちていく業界の中で力を付けて着たのが葬儀ブローカー、みんれび、ユニクエスト等のネットで集客をする業態です。町の葬儀屋さんの殆どは関わっているのでは無いでしょうか。パソコンでもスマホでもお葬儀で開くとまず最初のページには必ず小さなお葬式が出てきます。集客では圧倒的です。何より神戸では葬儀屋さんのチラシは見なくなりました。
例えば、小さなお葬式に電話をします、実際に現場で動いているのは町の葬儀屋さんです、迎えに来るのは空いてる葬儀屋さんが来ます。だからたまに、神戸市内でも、隣の町の会館に成ったりします。業者都合です。小さなお葬式に電話をしても現場に来るのは下請けの街の葬儀屋さんです、当然対応はまちまちです。その仕事を有難いと思って受けるか、ブローカーの仕事と思って受けるか、業者の対応は分かれます、昔はよくトラブルが有りました。
ネットブローカーの力は絶大です、今では式中初七日が当たり前に成りました。推奨したのはネットブローカーです、式中に初七日を済ますことに依って出棺後4時間の時間短縮が出来ます(神戸では火葬時間が2時間半かかります、移動の時間を入れて計算してます)式中初七日なら出棺後、式場が空きます。次の式が出来ます。効率はかなり良くなります。これには葬儀屋さんも飛びつきましたが、実際は式の件数は増えて、ブローカーは儲かりますが、現場は忙しくなるだけで、供花も食事も花も出ない式を、数こなすだけに成りました。
お葬儀はどんどん小規模に成ります、それに輪をかけたのがコロナ騒動です。神戸では火葬場が1家族10名までと入場制限を掛けて居ます。実際西神斎場では収骨室が密に成るので、10名以上は入場出来ません。今後コロナ騒動の終息状態によっては、鵯越も甲南斎場も適用するでしょう。そうなれば必然的に葬儀の大きさは限られてきます。遠方から親類が来ても、火葬場に上がって貰えず、骨上げも出来なくなります。それならば最初から式は子供、孫に限定されてきます。落ち着くとは思いますが、この状況が長引けば、お葬式の形は変わってしまう気がします。
明日もう一日お盆の休みが有ります、休み明けコロナ騒動がどうなるかに依って神戸の葬儀屋さんは大変な事に成ります、それはきっと日本全国の葬儀屋さんも同じだと思うのですが。
コロナウイルス騒動は、私達の日常も変えようとして居ます、それだけでは無く間違いなくお葬式の形も変えようとして居ます。