後見人に思う事 保証人に思う事
2020/10/16
後見人の役目
身元保証人の役目
ここ暫く和讃の会は忙しくさせてもらっています。仕事が忙しいと言うより保証人として、又、後見人として忙しくさせてもらって居ます。
住み慣れた自宅から諸般の事情が有ってケアハウスに変わる事に成りました。単に引っ越しと言うだけですが、高齢者には難しい問題が有ります。単に契約だけでなく入居に際して、必要な書類の提出が有ります。身体検査が必要に成る場合、内科にかかって居なければ新たに病院の手配をしなければ成りません。かかりつけのお医者が有れば別ですが転居を前提に検診を申し込めば意外と病院は冷たいと思うのは私だけでしょうか。後回しに成る気がして妙に時間がかかります、又手続きが煩雑です。本人に代わって動くのが後見人です。任意後見契約でも、生前事務委任契約を結んで居れば結構身内として、動く事が有ります。財産管理だけでなく身上監護(看護)の観点から後見人(任意でも成年でも関係なく)の重要な仕事かと考えます。入居する施設は必ず自分の目で見て確かめる事、電気、水道はどうなって居るのか、掃除、洗濯、食事は、チェックする事は多いです。実際の入居者はどうか、ケアハウスに重度の認知の方は居ないか、又どの程度までこの施設は受け入れるのか。判断する必要は有ると思います。それが後見人の身上看護の仕事だと考えます。
或る80歳の男性、ライフ協会で被害に遭い、その次公的機関に相談に行って紹介された司法書士事務所、言われるままに公正証書作成、遺言等作成しましたが納得が行かず契約を破棄したそうです、契約は破棄するのにも公正証書を持って破棄しなければ成りません。その費用を聞いたらちょっとビックリします。私には出来ません。財産管理に関してははっきりしているそうですが、身上看護、自分が入院したら、自分が死んだらと言う事に関しては全く話が無かったそうです。
以前からお世話をしている女性会員の方、病院から新しくできたグループホームに入居が決まりました。話は順調に進んで居ますが或る日、ホームの方が難色を示して来ました。緊急時の対応についてです。当初緊急時には系列の病院で対応するとの事でしたが、その手配は出来ないので後見人さんにしてもらいたいとの事。我々としては問題は有りません。往診してくれる病院も見つけました、手続きでは後介護タクシーを捜す位です。
身内が居ない、後見人が付いて居ると聞いて施設側が躊躇したのだと思います。後見人は支払いはします、でも夜間や緊急時に対応する後見人は殆ど居ません。病院から来るとなるとその辺の対応が必要な可能性が高いです。場合によれば二人以上で対応しなければ成ります。人手が足りない今、どうしてもその辺を警戒して居るのでしょう。
後見人とはと考えた時、自己判断が出来なくなった弱者の救済が任務と思われがちですが実際には現場で動くヘルパーさんの仕事です、ケアマネの仕事です、後見人は何もしません。それではもう現場は持たなくなって来ています。
和讃の会ではお葬儀もします、深夜に病院にお迎えに行った時、広いフロアーに職員が2名だけとかいう現場は良く有ります。それこそ朝まで休みなしです、余分な仕事は増やしたくないと言うのが本音では無いでしょうか。
利益相反の関係上、後見人と保証人は別に成ります、でも施設からして見れば後見人でも保証人でもどちらでも良い、身内として動いてくれる人が求められています。
サ高住、ケアハウス、グループホーム、特養、どこも人手は足りません、選別されるのは仕方が無い事かも解りません。
後見人は必要に成って来るのでしょう、併せて後見人の質も求められて来ると思います。後見人が24時間対応する時が来ます。その時に動けるかどうかです。保証人も同じです、保証業務を生業としている人達(和讃の会も含めてですが)は口先だけの身内に変わってでは無く本当に身内の人間として動く事が求められて居ます。親族には盆正月も関係無く、朝でも深夜でも病院から電話は掛かって来ます。後見人だから土日休みでは現場は困ります。保証を生業とする業者だから深夜の対応は出来ませんでは困ります、現場はそれくらい切羽詰まっているのでは無いでしょうか。