相続問題って何?
2020/04/29
私たち(この場合私ですが)は数多くのお葬儀を執り行い、又立ち合いもして来ました。普通でお葬儀の担当は四十九日までお付き合いをして一段落と成るのが普通かと思います。葬儀屋さんによっては、お迎え、見積もり、施行、後飾りと担当を分けるところも有りますがその場合はなかなか踏み込んだ話まで行く事は有りません。
一般的にお葬儀の担当をしていてよくある事ですが、その家庭の故人様の大事な人生の締めくくりに立ち会わせて頂いた後、妙に親近感が湧くのかいろいろなエピソード聞くことが有ります。故人様が酒が好きだったとか、浮気をしたとか、又兄弟が複雑だったとか、お父さんと仲が悪かったとか。気持ちに整理をつけるためなのでしょうか、とりとめのない話から踏み込んだ話を聞くこともよく有ります。唯1000件近くお葬儀に携わった中で、相続で悩んで居ると言われた方は1件だけでした。その方もお父さんが残されたビル、マンション、その他財産を弟と分けるのにどうするかという事で、その割り振りの分配で悩んで居ただけです。結局会社の税理士には頼らず相続専用で税理士さんに相談しました。
よくネットや、記事で相続は大変だと言いますが、それは稀です。殆どの場合が親族間の問題かと考えます。普段付き合いの無い兄弟や親族、そこで起こる問題が結果、お葬儀を家族葬と言う形にしました。
全く同じで、親族間の疎遠がもし揉め事が起こるとしたなら原因はそこに有ると思います。相続より問題なのは争族です。100万円でも争いに成ると言う方が居ます。それは親族の揉め事と言うより親族の方の奥様、旦那様その親族間での問題が大きいと感じます。仲の良い3兄弟、次男が認知のお母様の面倒を見て最後、3兄弟で見送りました。100万円を3等分しても問題には成りませんでしたが、納得が行かなかったのが次男坊の奥様です。実際に亡くなったお母様の面倒を見ていたのは次男の奥様です。金額の問題より気持ちの問題が争族問題かと思います。これは、弁護士の先生でも解決は付けれないのですが。
遺産の分割に関しては不動産等が有ってそれを割るとか、物納とかに成れば専門家に相談が必要かと思います(登記ならば司法書士)金銭的財産に関しては殆ど兄弟で話し合って終わるのが普通です。問題は独居の方で身寄りが無い方。本人は身寄りが無いと言いますが、戸籍を追いかければ必ず出てきます。そんな関係の方に死後事務を頼めるのか、それでは誰に死後事務を頼むのか、ケースワーカーやヘルパーさんは何も出来ません。死後事務をどうするのか、それが大切な相続だと思います。