ライフ協会問題
2020/09/07
法整備の無い身元保証
傷跡は未だ
コロナウイルス騒動は、少し沈下(弱体化)した様です、マスコミ報道も落ち着きました。あんなに連日報道していたのに、今は毎日総理の事ばかりです。のど元過ぎれば熱さ忘れるの通りで、今日買い物に出かけたら4人にひとり、マスクを外してるかマスクをして居ない人も居ました。本当は今が一番大切な時期かと思います。
同じような事で、皆さんはライフ協会問題を覚えているでしょうか。公益財団法人で有るライフ協会が破綻、預り金が殆ど返還されず多くの独居老人が、路頭に迷った事件です。
公益財団法人とは、解りやすく言えば国が認可した公益性の高い法人です。我々NPO(特定非営利活動法人)は、県、又は神戸の場合政令指定都市に成りますから神戸市に申請、審査されてNPOと認可されます。公益財団法人とは、内閣府の公益認定を受けている訳ですから我々NPOより、遥かに信頼は高い団体と言えます。
やって居た事は同じです、身元保証、入院保証等で150万円預かり、100万円は収益で、50万が葬儀代として預かるような内容でした。その他なんだかんだとオプションが付いて一人平均195万円の契約で、破綻後帰ってきたのは15万円位だったとか。
私達も、もとは葬儀の相談窓口で立ち上げ、必要に迫られ独自で手探りで身元保証を始めてようやく軌道に乗り出した時期でした。それを全てぶち壊しにしたのが、このライフ協会の破綻でした。会員数も我々とは桁違いでしたし、破綻額も総額で12億円だったと思います。
この事件が契機で、身元保証は3年間分くらい後戻りしたと思います。そして不思議な事に、この事は以後マスコミも取り上げなくなりました。今からわずか4年ほど前の事ですが事件後直ぐにマスコミは報じなくなりました。今ネットで探してみても当時の新聞記事とせいぜい法律事務所のブログで取り上げられていた位で、以降全く話題にも成って居ません。弁護士事務所や司法書士事務所も終活は,謳いますが身元保証の問題点は、あまり書き込みは無いように思います。
今後の身元保証
業者の見分け方
私達は、益々身元保証は重要に成ると考えて居ます。昨日電話の問い合わせが有りました。ライフ協会の被害者の方からです。色々問い合わせをしているそうですが、身元保証の業者の中に、ライフ協会の人間が居ると心配されておられました。我々のスタッフの中には一人も居ませんが、ライフ協会の破綻の後、元社員が同じような事をしているのは周知の事実です。それ自体は何も問題では有りません。問題は、ライフ協会(公益財団法人)が詐欺行為を行って被害者も出ました、なのに身元保証をするのに、何の規制も有りません。一つの目安として、法人格が有るでしょう。
○公益財団法人 大きく括れば国が認めた公益性の高い法人。審査も厳しいですし、本来一番信用される法人に成ります
○特定非営利活動法人 いわゆるNPO法人。公益財団ほどでは無いですが、県又は、政令指定都市の許認可団体です。税制面などで公益財団と同じく優遇されますが、会計を含め活動報告は毎年県、市にしなければ成りません。又会計状況、活動報告はは公開されていますのでその法人が本当に動いて居るのか確認が取れます。
○一般社団法人 身元保証の業者で一番多い形態がこの一般社団法人に成ります。二人以上の社員が居て、公証人役場で登記を済ませれば、誰でも立ち上げる事が出来ます。税制面で優遇も無く、公共性が有る事が前提で出来た法人です。公益財団でも、NPO法人でも会計、活動に関しては報告義務が有りますが一般社団法人は有りません。株式会社でさえ株主に対して責任は有りますが、一般社団法人は有りません。
少なくとも、身元保証業者を監視する部門は必要かと思います。個人でしている場合でも届け出制にする必要は有ると思います。併せて身元保証に関しては、許認可制にする必要が有ります。誰がやって居てその法人の会計状態はどうか、少なくとも身元保証をする業者はその辺の事は明らかにする必要は有ると思います(公益財団、NPO法人は当然届け出、公開はしています)
ライフ協会が破綻して4年近くに成ります。身元保証はこれから益々必要な事業だと考えます。それが全く法整備がされていない事に強い危惧を覚えます。家族が親せきが近くに居る方は未だ対応は出来るでしょう、しかし独居で近くに親せきが居ない場合、どうしても日常生活で近くに居る人間に頼る事が多いと思います。狙いどころは満載です、気を付けようと言うだけでは無く、発信は続けて行こうと思います。