入院保証 施設入居保証 後見人との関係
2020/12/10
本当に求められて居る事
利益相反に成りますか?
和讃の会では、任意後見契約を結ぶ時に、併せて身元保証契約も結びます。任意後見契約は、公証役場で法人和讃の会と結びます。身元保証契約は、個々で対応は変わりますが、個人と結びます。利益相反に成らないように。
利益相反とよく言われますが、実際は高齢者の、身元保証、しかも任意後見の場合殆ど発生はしません。何故なら財産は本人が管理しているから。では何故利益相反と言われるのでしょうか。それは今の社会の後見契約(ほとんどの方が理解されて居ませんが)は基本、成年後見契約が基本に考えられているからです。和讃の会の会員の中にも居ますが、後見契約を結んで於けば安心ととある司法書士に頼んだところ、任意後見契約と遺言書を公正証書で作成したそうです。
これで安心と思ったのですが、入院の時は、手術と成った時は後見人は動けないと言われて驚いたそうです、それでは意味が無いと契約解除しました(任意後見ですから当然本人の意思で契約は解除できます)但し公正証書を持っての解除に成りますから、総額 書類を作成して破棄するのに費用が150万円位掛かったそうです。80歳、本人は何が行われているか詳しくは解りません。唯本人にすれば高いお金を払って後見人を付けたのに、病院に入る時はワシャ知らん、金の支払いは管理するけど保証人は別に探せでは意味が無いと怒って居られましたが、現実はそうです。
現場が求めるのは利益(お金)より万が一の時
現実に見合った保証
現実、将来の事を考えて後見人を捜して居られる方は、もしも頼る方が居ないので有れば保証人も探さなければ成りません。むしろ保証人の方が入院、入居に際して必要に成って来ると思います。そうなると、一番に解決しなければいけない問題は保証人(念押しに成りますが終活に必要な身元保証は入院、若しくは入居保証です。)の問題で有って、それがクリアに成ってこその後見契約(任意後見)財産分与だと思います。いくら頭の良い人達がお金の管理をしっかりしてくれても、施設に入れない、手術が出来ないのなら、せっかくの任意後見契約も意味は無いと思います。
後見人が付いても任意後見人です、財産は自身で管理しなければ成りません。入院の時の身の回りは後見人はしてくれるのでしょうか、保証人はしてくれるのでしょうか、その辺はハッキリして置いた方が良いでしょう。若しも入院した時、見の回りが誰がしてくれますか、施設に入った時、非日常の買い物(施設に合ったタンスや電化製品)は誰が買ってくれるでしょうか。今施設はしてくれません、どこも人が足らないからです。ちょっと前なら通院に、施設のヘルパーさんが同行してくれたりしましたが、今は無理です。介護でヘルパーが付いて居る方は良いですが、ある意味、元気で自分の事は自分で出来る高齢者はほったらかしに成るのは仕方が無い事です。
そう考えた時、身元保証人や任意後見人に求められるのは本人の為に、いかに身内に変わって動けるかです。実生活に於いては、小さな買い物、僅かな送迎なんかは結構手間が掛かってお金が掛かります。その辺の事を含んでの身上看護(監護)だと思います。
身元保証と任意後見契約、別物ですが密接な関係に有ります。切り離して考える事は出来ません。身元保証だけを謳って居る一般社団法人、後見契約、遺言書だけを謳って居る司法書士事務所も真剣に身上看護を考える時期に来ています。