終活 先ずは断捨離から
2021/04/01
最も捨てにくい物は
捨てる難しさ
コロナ騒動は収まる気配が有りません。落ち着いていた数字もやはりと言うか緊急事態宣言解除後は少しづつですが増えて居ます。未だしばらくは活動は制約されそうです。桜の花も神戸は今日あたりが見頃です、でも今年も花見は出来そうに有りません。
断捨離と言う言葉がブームに成っています。自宅に居る時間が長くなったせいか不要な物を処分すると言う感じで断捨離と言う言葉が使われています。不要な物をこんな方法でリサイクルしようとか、こうすれば売れるとか本来の意味とは少し違う気もしますが、それでもごみ処理センターにはごみの持ち込みもかなり増えて居ます。又、不用品を高く買いますと言う業者のチラシも確実に増えて居ます。又物を持たない、ミニマリストと関連付けされた記事も見ます。
断捨離とは、自分にとって本当に必要なものだけを選び残さない事と有ります。ヨガの断行,捨行、離行からの造語だそうです。実際日常生活の中で、いざ物を捨てると言うのはなかなか難しい問題が有ります。生活ゴミなら定期の収集で片づける事は出来ますが、古くなったタンスや衣装ケースなんかは簡単には捨てれません。どこの家でも必ず在ると思います三段ボックスなんかもいざ捨てるとなればなかなか厄介です。有料で業者に捨ててもらうか、若しくは施設に持ち込まなければ成りません。断捨離をするうえで、自宅に在るこういったちょっと、大きめな物が一つ無くなれば断捨離、一気に進んだりします。
終活に於ける断捨離、後々の事を考えて要らないものを処分するという事は当然ですが、一番大切な事は自身の心の断捨離かもしれません。
子供さんが居ないご夫婦、または独居の方で一番多いのが万が一の時、甥っ子が姪っ子が見てくれると言います。自分には何年来の親友が居る、万が一の時はお互いが面倒を見る事にして居る、遠方に兄弟が居る。はたしてそれは確認を取った間違いの無い事なのでしょうか。本人の希望的観測で有って、実際には高齢者の兄弟は高齢者で有って万が一の時の対応は大変かと思います。親友でも同じです、甥っ子や姪っ子に至っては最近何時有ったのでしょうか、相手も日常生活は有ります、そこに突然おじさんのおばさんの葬儀だの遺品整理だのとなったらとても大変だと思うのですが。
私達の経験ですが、独居で亡くなれば観察医務局に運ばれます、身元は警察が調べ上げます。それで葬儀と成った時、現れた甥っ子はそれこそおじさんの顔を久しぶりに見たというのはよくある話です。高齢に成ってあなたの事を一番理解してくれて居るのは身内では無く、ヘルパーさんやケアマネだったりするのが一般的かと思います。唯ヘルパーさんやケアマネではあなたの死後の事には携わる事は有りません。生きているうちに社協の自立生活支援にお世話に成っていても死後はどうする事も出来ないのです。
エンディングノートによく私の人生とか私の生い立ちを書くのが有りますがあまり意味は無いと思います。それよりも今どんな病気をしているのか、過去の既往歴、かかりつけのお医者さんはどこか、万が一の時どうするのか、延命治療は受けるのか否か、そういった事を書くことの方が大切です。断捨離、捨てるのでは無く整理する事も大切でしょう。本当に甥っ子に頼めるのか、一番仲の良い人が先に逝くと言う事も考えなければ成りません。本当に親身にお世話してくれるヘルパーさんもケアマネも万が一の時には何も出来ないのです。
心の中で一度すべてを捨ててみて下さい、一人で旅立った時、誰かがあなたの死後の処理をしなければ成りません。希望ではなくそれは息子さんですか、娘さんですか、ほかの身内ですか。誰にも世話に成らずに自分を片付ける事は出来るでしょうか。そこから考えたなら意外と断捨離は大変かも知れません。
断捨離、一番大変なのは心の中の希望や甘えを捨てる事かも知れません。