NPOの家族葬

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NPOの家族葬

2021/04/17

コロナの影響はお葬儀まで

家族だけも良いものです

先週末、1年半ほど前に、ご相談が有った方から連絡が有りました。闘病中だったお父さんが急逝されました。今は自宅のベットの上で訪問看護師さんが、清拭をしていただいているとの事。ドライアイスをあてに行って落ち着いてから、打ち合わせに行きました。時節柄人を余り呼びたくないとの事で家族葬に成りました、娘さん二人の家族、子爺様の弟さんそして喪主は奥様。それでもひ孫まで居るので総勢18人位の式に成りました。

お寺の会館を借りて、ささやかにとおっしゃってましたがせめて祭壇くらいはお父様を偲んで少し豪華に、そんな意向をくんで写真の様な祭壇に成りました。総額44万円の式です。もちろんすべて含んでの料金で含まれて居ないのは火葬料金(神戸市は1万2千円)通夜振る舞いと、精進揚げは自分たちで考えて料理は持ちこみ、精進揚げは知り合いのレストランで済ませれたそうです。

お父様は少年野球の監督をなさって居たそうで、何人かは問い合わせが有りました。又どうしても通夜にお見えに成りたいと言う方を断る事は出来ません。粗供養が17個ほど出ました。それでも終始、お身内様だけで通夜も済ませたそうです。

家族葬です、先ず、自宅に枕飾りに行きます。白木の経机と白い三具足、これがそのまま後飾り(四十九日の間の後祀り)に使います。中陰段はサービスです。会館に送るまでの間、線香、蝋燭は何時でもあげれます。通夜当日、会館まで送ります。自宅の間口が狭かったので担架が入りません、おじいちゃんをストレッチャーマントに包み、孫、ひ孫総出で担ぎ出します。最近、子供に死を意識させればショックを受けると、受験に影響するとお葬儀に自分の子供を連れて行かない親御さんが居ます。それも一つの考えでしょが、人は死にます。それを教えるのも故人に成ったおじちゃんの仕事かもわかりません。

落としたらあかんで!!の掛け声で孫たちは必死でおじいちゃんを抱きかかえます。冷たくなったおじいちゃんを感じて孫たちはおじいちゃんが死んだ事を実感します。それでも壁に当たらない様に、落とさない様に懸命に気を遣う事で、故人様への尊厳を体で感じたと思います。人は死ぬ、言葉や書物では無く実体験が一番の教科書です。私は身内では有りませんが、みんな本当に良い顔をしていました。おじいちゃんに出来る精一杯の思いを、優しく運ぶ事で満足感は有ったのではないでしょうか。

通夜は枕経と併せてお勤めをさせて頂きました。ほとんどの人たちがお葬儀は初めてです、それでも30分ほどみんなおとなしくお焼香も済ませてたのはおじいちゃんへの思いだったのでしょう。

 

式当日は一般の方は居なく、本当にお身内さんだけでした。式中に初七日法要を入れて、お別れに少し長めの時間を取りました。おじいちゃんの大好きな野球関連の物や祭壇のお花を切って入れれば顔が見えないくらいに成りました。孫、ひ孫に囲まれて手前みそですが、良い式だったと思います。

 

いつの間にかお葬儀は葬儀屋さん都合で進められるように成りました。いつの間にかお寺さん都合でタイムスケジュールが組まれる様に成りました。本来は故人様のためのお葬儀がいつの間にか親族、喪主のためのお葬儀に成りました。喪主(お金を払う人)を喜ばす事にお葬儀の価値が変わった気がします。会館が立派であるとか、祭壇が大きいとか、料理が良いとか悪いとか。

昔は自宅で、近所の方が集まってその家の都合に併せてお葬儀は行われて居ました。家が狭いようで有れば隣の居間を借りたり、料理も近所の方が集まってお茶や料理の段取りをしました。棺を担ぐのも男衆の仕事で、特に祭壇や場所にこだわる事は無かったのです。

今ネット社会、葬儀ブローカーの台頭により葬儀業界は非常に苦しく成って居ます。お寺さんも、廃寺が後を絶たない状況です。業界全体今一度考える時なのでは無いでしょうか。葬儀屋が流行らせた家族葬、直葬、本当は家族葬式、直葬式です。簡略化する事と手を抜く事は違います。病院のお迎えから一人で行く葬儀屋が増えて居ます。値段が下がって人手が足りない、採算が合わないは業者都合です。故人様を尊厳を持ってお迎えするのに一人で行く事は故人様に失礼です。お葬儀に安かろう悪かろうは有りません。直葬でも家族葬でも儀式には変わりはないと思います。家族葬、ではなく家族葬式として考えたなら、お葬儀って、本当に大切で良いものです。

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