終活の難しさ
2021/08/09
サービスの質の低下
現実とのギャップ
ずっと思っていますが、高齢化社会です。併せていろいろな仕事やサービスが増えました。昔から有った事でも高齢化が進むにつれて需要が高まった部分も有ります。終活とは自分の最後は自分で決めるという事です。今までは知らなくて済んでいても、何となくで済んでいた事も済まなくなって来ます。
高齢化が進むに連れて先ずお世話に成るのが介護関係です。これは全く介護に縁が無く過ごされる方も居ますが、80歳を超えると何らかの形でお世話に成る方が多いです。サ高住、ケアハウスでは受け入れても介護認定2までです。3に成ると特養に入る事に成ります。特養は足りません、これは暫くは足らない状態が続きます。有料老人ホームは空きは有りますが、費用的に誰でもと言う訳には行きません。
今 お元気なら自分の事として考える必要は有ります。尚且つ、介護の現場は慢性の人手不足です。望んだ形で入れたとしてもサービスが受けれるかどうか。介護が3まで進めば問題は有りません(問題が無いと言うのはあくまで本人の意識の問題です)、唯介護認定1や2で入られた方は結構しんどい思いをします。思いや意識がはっきりしていて、動けない自分の身体にジレンマを感じるでしょう。
よく施設で暴力問題が有りますが、問題はそこら辺に有ると思います。
各行政に、市民後見支援センターが有ります、ここも問題が有ります。基準が成年後見で考えるから任意後見に対して積極的では有りません。単に司法書士、弁護士の紹介窓口に成って居るのが現実です。独居の高齢者にはむしろ大切なのは社協が行っている日常生活自立支援の方が必要性が有ります。
只、入院、施設入居等の保証人は成りません。身元保証に関しては我々NPOや、一般社団法人で行っているところが有ります。これも別事業の様に思いますが社協、任意後見人、ケアマネ等の連携が求められます。
身元保証と死後事務委任が大切と言うところが有りますが、我々はむしろ生きている間の社協やケアマネとの連携が最も大切だと思います。後見人は被後見人が亡くなれば役目は終わります。
死後事務委任契約と、財産管理人は別です、又遺言執行者も別です。それぞれ決めて置かなければ成りません。後見人がお葬儀をする事も基本有りません、死後事務委任契約も併せて結んでいるなら良いのですが、後見人が病院にお迎えに行く事は有りません、お葬儀もしません基本的に。
お葬儀も直葬で良いというなら20万円も有れば十分です。では誰がしてくれるのか、自身はどんな最後を迎えたいのか、遺骨はどうするのか、お墓が有ってそこに納骨してもそれを誰が管理して行くのか。誰も居ないのなら墓仕舞いはどうするのか。
遺品整理屋も、ほとんどが産廃業者です。遺品整理と言えば何か特殊に聞こえますが、故人にとって大切な物でも全てゴミです、処理する必要が有ります。
発見が遅れて、畳が溶けている、壁に血痕が飛び散っている、においが酷い、それが処理できる業者は限られています。但しそんな遺品整理の現場は稀です。
一般の遺品整理(後片付け)は誰でもできます、ルールに乗っ取って分別して処分すれば費用はほとんど掛かりません、但しかなり手間ですが。
いつか個別で紹介させて頂きますが、それぞれに問題が有ります。又、トータルで行うところは有りません、介護は介護だけ、司法書士や弁護士は後見契約だけ、葬儀屋さんはお葬儀の事以外はする事は有りません。終活の難しさはそこら辺に有ると思います。
私達はワンストップで終活を行う事を目指して来ました、しかしその事で生まれる弊害も実際に有ります。
後見契約は弁護士の仕事で、NPOがするのはおかしいとか、葬儀をするNPOなんか聞いた事が無いとか。
知っているからこそ、気を利かして行った事が不信感に成る事は良く有ります。考えればお葬儀をお世話させて頂いた方にお盆の話をするのは出過ぎた事なのかも知れません。任意後見人は、裁判所の許可が無いと後見人では有りませんとか言うとより理解が出来なくなるのかも知れません
終活に関する仕事関係は、今少し荒れている気がします、人手不足が全ての原因ですが、サービスを受ける側はその辺の事情は知っておいた方が良いと思います。唯でさえすることが多い終活、難しくなってきます。ニードを中心としたコミュニティが大切ですと言っても本人が理解して居ないと、怪しいお節介に成ってしまいます。
終活に携わって7年、年々複雑に成る気がします。